京都アニメーション火災事件から一年が経ちました。
平成以降最悪の死者36人、重軽傷者33人の被害者と現場を一瞬にして黒煙で燃やし尽くした悲劇についてはもはや論じる術を持ちませんが、犯人は裁判で求刑されて死刑になって終わりで果たしてそれで良いのでしょうか?
誰もが釈然としない思いを抱えながらも、黙祷を捧げてそれで終わりでよいのでしょうか?
京アニ放火犯・青葉真司に死刑だけでは生ぬるい!
動機は応募した小説をパクられたという独りよがりな思い違いによる逆恨みからくるものでしたが、こんなクソみたいな理由で大量殺人をしてしまったのですから、情状酌量の余地など微塵もありませんし、感情的には即刻死刑にしてしまえと思うのですが、もはや死刑すら生ぬるいというか、逃がさずに自分のやった罪に対する代償をしっかり払わせなければ社会に対して示しがつかないというものです。
そうでなければ自暴自棄になった死をも恐れないいわゆる無敵の人にとっては最後に自爆テロが出来てしまうわけで、次なる悲劇を生まない為にもこのような罪を犯した者は死刑以外にどのようなペナルティを科せられるのかをちゃんと国が明示する必要があると思うのです。
アニメの設計図デザイン等の修復作画作業を寝ずにやれ!
まず青葉が燃やしたのはアニメ会社の大事な資料とアニメーターらが心血を注いで制作していた「作画」です。
これらは灰となって消失してしまったわけですが、燃やした加害者がしっかりと修復作業をしなければおとしまえはつかないというものです。
さぁ、今すぐ動かない右手を無理やりにでも動かして絵を描いてください!
青葉の描く絵など園児にも劣るものでしょうから当然何度でもリテイクが命じられます。
一生かかっても一枚絵を完成させる事はできないでしょう。
でもそれを身勝手に燃やしてしまったのですから、燃やした本人が第一スタジオに保管散乱していた全ての作画用紙を、青葉は一人で寝ずに修復作業をしなければならないというのが犯した罪に対して出来うる最初の償いではないでしょうか。
払えないとしてもどれだけの賠償損害額が発生したのかをきっちりと数値として青葉に突き出して、またメディアでもそれを報じるべきだと思います。
放火をしても資産なき者は支払い免除では秩序が成り立ちません。
正しい報復の仕方とは何か?
そもそも青葉の動機からすると、京アニに対して怨みがあったという事は理解ができます。
しかしそれに対してアニメ制作スタジオを燃やすというのはあまりに筋違いの報復ではないか。
青葉が恨むべき直接の対象相手はシナリオ大賞の第一次選考委員であり、現場でアニメを制作しているアニメーターではないはずだ。
こんなの通り魔的なテロと変わらない。
スタジオでアニメを制作していた方々は青葉に恨まれる筋合いもなければ、純粋にアニメが好きで絵に命を吹き込む作業をしていた善良なアーティスト達だ。
この辺を一切考慮せずに、ただ京アニが潰れてしまえばいいという浅はかな動機でガソリンを撒いた罪の重さは計り知れない。
本来青葉がすべきだったのは八田社長に一筆書いて真偽を問い、当然門前払いだろうから、しっかりと自分のシナリオとパクリ疑惑のある作品を照合して、弁護士に勝てる見込みがあるのか聞いたうえで、裁判を起こせばよかったのだ。
おそらく100%負けるだろうと本人も理解していたであろうからそれもしなかったんだろうけど。
それでも裁判を起こすだけでも京アニに疑惑の目が向けられる点において多少の傷をつける事には成功するわけだから、これこそが青葉側に出来る現実的に妥当な報復の仕方だったといえるのではないか。
少なくともどんな理由があろうとも、放火もやむなしという事にはならないが。
これがもし人のいない夜中での放火であったとしたら、量刑はどうなったのだろうか?
加害者のした事は世界遺産を破壊したも等しい蛮行だ。
京都アニメーションの今後
半分ほどの精鋭を失ってしまった京アニの今後はかなり厳しいでしょう。
それでも最近アニメーターを新たに募ってましたし、少しずつまた前へ歩みを進め始めましたが、京アニの新作を観るのは楽しみでもあり、辛くもあります。
「聲の形」には西屋作監の緻密な画に対する熱が込められています。
「響け!ユーフォニアム」の美しい作画は池田晶子作監によるものです。
「らき☆すた」には武本監督のゆるかわセンスが凝縮されてます。
「ヴァイオレットエヴァーガーデン」は涙なくして見れません。
犠牲となった京アニスタッフ全ての方に心よりご冥福をお祈り申し上げます。